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活性保持型アスコルビン酸(ASVC)による尋常性痤瘡後やレーザー後の色素性病変の治療

  • おおた皮フ科形成外科クリニック 太田正佳
  • とごう皮フ科形成外科クリニック 都甲武史

はじめに

昨年度、本学会でASVCによる尋常性痤瘡治療症例について報告した(アダパレン発売前)。今回は、ASVCを色素性病変(肝斑、尋常性痤瘡後の色素沈着、レーザー後の色素沈着など)に用いた症例を報告する。
さらに、一部の症例に効果を認めた、毛孔性角化症の症例も報告する。

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【治療製剤】

ビタミンCを特殊な方法で微細結晶化し、グリセリンに混濁し、35%で安定化させた。保存剤は入っていない。

【使用方法】

一日2回、洗顔後、水分を充分ふきとり、本外用剤を顔面にパール粒大量を外用し3分待つ。その後、外用剤を洗い流す。
今回の尋常性痤瘡治療中は、その後の化粧水などの保湿成分なども外用することを控えてもらった。肝斑、炎症後色素沈着の治療は他の美白製剤の使用はしていない。

1.昨年報告した尋常性痤瘡の長期治療結果

尋常性痤瘡には効果的であり、皮膚のテクスチャ―の改善がある。

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アクネ研究会の痤瘡重症度判定基準を参考にして各重症度(4段階)の治療前、治療後を比較して重症度がどの程度改善するかを評価した。(検査者3人)
画像はロボスキンアナライザーで撮影し、初期に用いた20人(男性4人、女性16人)

2.尋常性痤瘡後瘢痕や色素沈着

痤瘡後瘢痕が劇的に変わるわけではないが、比較的目立たなくなる。色素沈着も改善している。

3.肝斑

ASVC以外の美白外用剤のほか内服治療を行わず治療した。

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4.レーザー後色素沈着

レーザーの後色素沈着をきたした症例にASVC以外の内服、外用治療はしない。

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5.毛孔性角化症

ASVCを使用して1ヶ月。毛孔に一致した淡紅色はやや治まっている。

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結 論

活性保持型アスコルビン酸(ASVC)外用単独治療でも尋常性痤瘡に対する治療効果が認められる。尋常性痤瘡後の瘢痕や色素沈着やレーザー後色素沈着、肝斑に有効な症例がある。毛孔性角化症はいくつか症例の経験を積む必要がある。
ASVCはビタミンCとグリセリン、ジグリセリンのみで、混合原料が少ないものとして安全性も高いと予想され、長期的使用も可能であろう。

※抜粋してご紹介しております。